sosukearaki

スパイダーマン:スパイダーバースのsosukearakiのレビュー・感想・評価

4.8
全く新しいスパイダーマンだった。
そもそもスパイダーマンの概念とはなんなのだろう?
たくさんの種類のスパイダーマンが出てきたのだけれど、
そのどれもを、我々は「スパイダーマン」と同類であると即座に認識したと思う。
実は我々は、スパイダーマンをビジュアルで認識しているのかもしれない。
しかも、それらは「かつ」ではなく、「または」で認識している。
赤と青、または、蜘蛛の巣の模様が入っている、または、目が左右に上がっている。
それさえあれば、蜘蛛の巣を出さなくても、ロボットであろうとも、
スパイダーマンであると認識するのかもしれない。
実は、アメコミのヒーローはそういった要素がある。
ヒーローは基本的には形なのだ。
アイアンマンだって、ハルクだって、マイティ・ソーだって、ブラックパンサーだって
全部そんな感じがする。
つまり中身の人は誰であろうと関係ない。
鉄の仮面を被るのか、緑の巨体なのか、ハンマーを持っているか、黒いスーツを着ているか、
それだけで我々は彼らのことを判断している。

それを逆手にとった、非常に挑戦的かつエキサイティングな作品であった。
つまりはなんでもありなのだ。
なんでもありのアクションになんでもありの映像。
それを全く新しい、完璧なエンターテインメントにまとめ上げている。
絶対に評価すべき作品だと思う。
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