結月

名探偵ピカチュウの結月のネタバレレビュー・内容・結末

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

吹き替え、2Dでの視聴です。

【良いところ】
・もふもふピカチュウ が可愛い
・現実の中にポケモンがいたら?という世界観は純粋に楽しい
・吹き替えの声優陣はポケモンも含めて基本的にアニメポケモンの声優が起用されている点
・ラストのボルテッカーの迫力は凄い

【悪いところ、疑問に思ったところ】
・ストーリーはあってないようなもの 、基本的に全て説明不足で進みます
・モンスターボールが無くそれ関連のアリバイが成立しないような世界観なのにメタモンは人間に変身することができるのがやって良いのか?と思い疑問
・全てのキャラに見所は無いです。広く浅くやろうとし過ぎて結局何もできていない点
・予告にあったバリヤードのバリヤにぶつかって顔面ぐちゃぐちゃになるシーンが少し違う(別アングルになってます)
・現実+ポケモンという世界観なのにいきなりホログラム再現というオーバーテクノロジーが出てくる点。そうなんだと言われればそうなんですが…

以下乱文ですが総評です

圧倒的な知名度のコンテンツが生み出した圧倒的に内容が無い作品
全編を通してのもふもふピカチュウのお披露目会といっても過言はありません。

まず第一にストーリーがあまりにも薄過ぎます。その上演出も雑

原作がある駄作映画特有の「出会い」「喧嘩」「ギャグ」「恋愛」「ファン要素」「戦闘」全てを満遍なく入れようとしてどれも浅い作品に仕上がってしまっている印象を受けました。
無理矢理すぎるバリヤードとのギャグシーン、いつのまにかヒロインに惚れている、真面目な戦闘はピカチュウのボルテッカー一度きり等…

特にピカチュウが海外版アニメポケモンのメインテーマ(Pokémon Theme)を歌うシーンがあるのですが、なんとその歌詞を直訳して歌っているのには驚きました。
「例え火の中水の中草の中森の中…」と訳せば良いのでは?権利的な都合があるとはいえその部分の訳をおざなりにしているのはあまり良い印象を受けません。

物語の核の部分に実はヴィランはメタモンが変身した姿だった!と言うシーンがあります。
モンスターボールが無い(法律で禁止されている?)世界観を徹底しているのにメタモンが人間に変身するという全てのトリックが破綻しかねない内容を入れてくるのには非常に驚きました。
変身しても目の部分がメタモンのままというファンサービスにも取れますがこれをやってしまっていいのか?という疑問を感じたまま映画はスタッフロールに…
これもそういう世界なんだと言われればそうなのですが…

とにかく最初から最後まで雑な脚本であると感じました。
ストーリー自体もピカチュウは喋らなくなり完結してしまっているため続編にはあまり期待できないオチです(続編のためならどうにでもなるとは思いますが…)

ゲーム原作のゲームにこう言っても仕方ないと思いますがポケモンでは無くても成立するような映画であったのは非常に残念です。
頭空っぽにして起きた事全てを受け入れられる心を持って観ることをお勧めします。
結月

結月