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響 -HIBIKI-のktyのレビュー・感想・評価

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)
3.9
15歳の女子高生天才肌小説家のサクセスストーリー。

最初は、絶対映画館で見ないであろうチャラい高校生の恋愛ものの系譜かとなめてましたが、さすが「マンガ大賞2017」大賞受賞作、青年マンガ誌らしい、熱いドラマでした。

主演平手友梨奈の、大人しいけど、いつ切れるかわからない、ちょっと危ない感じと、逆に引き立つアヤカ・ウイルソンのキレイな顔立ちがバディーもののようで眼福でした。

それに引き換え友人の男子高校生二人は完全に引き立て役なのがおかしかったです。

しかも北川景子と小栗旬が脇役で主役級のオーラを消してるところがすごい。この二人がバイプレーヤーに徹した映画は他に見当たらない気がします。

アヤカ・ウイルソンの住むおとぎ話のような白で統一された邸宅や、賞の選考に設定された料亭、品があるけど匿名性のある街並み、小栗旬の住む地味な部屋、などロケ地の選定も素晴らしかったです。

また主人公の静かな怒りの度合いを計算したかのようなクローズアップの使い分けと、そんなカメラワークに負けない初出演とは思えない堂々とした演技に、続編が観たくなりました。

三省堂、紀伊国屋書店、はじめ多くの出版社の協力から、本の文化を絶やしてはならないという業界の熱意も感じられました。

疲れたときに元気がでる作品です。
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