yoshi

未来のミライのyoshiのネタバレレビュー・内容・結末

未来のミライ(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

今更レンタルしてきて見てみたら、思いの外に面白すぎた。
映画館で見たら、その本質?に気づいていたら最高の映画体験だったんじゃないかと若干後悔の念が湧いた。

冒頭のクンちゃんのイライラに親目線に立ってるこっちまでイライラさせられて、なんだこれは?!って思ったんだけど、いきなり人間化する犬とか、雛人形のくだりとか雨の日に現れた女の子とかのごめんなさいシーンを見てたら、もしかして?と思った。

これは、幼少の子どもが成長する過程に起こる心の変化をファンタジックにマジカルにコミカルにノスタルジックに描いたオムニバスなんじゃなかろうか?と。

そう気付いて、ひいおじいちゃんのくだりに来たら、もうそこから先はどんどん面白くなっていく。

そして、最後のくだり、妹を受け容れ、自分が兄であることを自覚するという場面、「駅で迷子になる」という強烈な不安と焦燥と孤独に置き換えて表現してみせる手腕にはものすごく引き込まれた。

親としての視点だけに立って考えると、多分きっとものすごくフラストレーション溜まる映画だと思うけど、子育てってきっとそういう側面が多かれ少なかれあると思うし、要所は正確なんだと思う。

自転車のシーンなんか考えると、親ってきっとそういう気持ちで救われていくんだと思うし、その連続なんだと思う。

90分が非常に濃密であっという間で、そして自分が親になったとしたらまたもう一度見返したいと思う。
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