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15時17分、パリ行きのoukayukaのネタバレレビュー・内容・結末

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

2015年に起こったタリス銃乱射事件で、犯人を取り押さえた3人のアメリカの若者をフィーチャーした映画。なお主役の3人は本人が演じている。
ただ事件のシーンは終盤のわずかの時間で、幼馴染だった彼らの幼少時代やそれぞれの母親との関係、軍への入隊前後の描写などがずっと続く。

大人になった彼らは休暇を合わせてヨーロッパ旅行に行くことになる。その旅の途中、アムステルダムからパリへいく高速鉄道タリスの車内で事件が起きる。若者のひとりが正面から飛びかかったが、犯人が持っていたAK-47が運良く故障したため、もみ合いになる。

そうなると現役の軍人2人含む3人の男相手に犯人の勝ち目はなく、ナイフを振り回して抵抗するもすぐ取り押さえられた。
映画では美談に仕立て上げられているが、最初のAKの故障がなかったらこの逮捕劇はもっと悲惨なものになっていただろう。

死者も出ず美談の映画にできたのは、銃の故障と軍人が居合わせたことの幸運が重なった結果でしかなく、狭い列車内で自動小銃を持ったテロリストが無差別に発砲したときの脅威はあまりに大きい。もし現場に自分がいたらどうするだろうと考えさせられた。
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