MiYA

15時17分、パリ行きのMiYAのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.5
事件のシーンは最後の15分くらいで、3人の若者の日常とお気楽なヨーロッパ旅行の様子が描かれる。で、それが退屈かというと別にそうでもない。かといって、これが重要な伏線になっているかというと別にそうでもない。なんとも不思議な映画です。

事件の当事者である素人がそのまま出演しているという予備情報は実は効果的で、普通の若者が英雄として讃えられるという痛快感を演出するとともに、映画全体が迫真のドキュメンタリーであるかのような錯覚を覚えさせるのですね。もちろんクライマックスの車内での格闘シーンのスリルと迫力は格別。やはりこれは熟練の監督にしかできない事業なのかもしれません。
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