木曳野皐

人魚の眠る家の木曳野皐のレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
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“何を以て「死」とするか”
この答えが十人十色になってしまう理由がギュッと詰まった作品。母、父、祖母、祖父、そしてそれらを取り巻く人間達。
何処か他人事、何処が他人事?
当事者達の切ない想いが募っていくのは眠り続ける人魚の所為。君の言葉が聞きたい、本当はただそれだけ。

どちらかと言えば、私は薫子側に同情しながら観てしまったな〜。私には4歳になる可愛い弟がいるけど、もし同じ立場になったら同じ事してしまいそう。それこそ頭(脳)では分かっているけど、気持ち(心臓)が付いてこないだろうよ。実際にその立場にならんと分からんけどさ…
何となく、こうなるだろうなと思っていた母・薫子の行動に胸を締め付けられた。
「人は二度、死ぬ事は無い。」
やっぱりかぁ、やっぱりな…って。
如何にも東野圭吾が好きそうな台詞だよほんとさ…

題材が題材なだけに考えさせられ、胸を傷めました。
“散歩”の理由に絶句、泣かなかったけどずっと眉間に皺寄せて観てしまった。
全然関係ないけど、囲炉裏のある家いいなぁ〜。
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