木曳野皐

オットーという男の木曳野皐のレビュー・感想・評価

オットーという男(2022年製作の映画)
5.0

なにか理由があり老害になってしまった男を老害とは口が裂けても言いたくなくなる良映画。
私は元々[老害]という言葉が好きじゃないのだが、接客業をしているとどうしてもぶつかる壁として老害があって、でもそれをどうしても「老害」と呼びたくないその理由がこの映画には詰まっていると思う。
運転じゃないけど、“かもしれない”って誰かの為じゃなく自分の為にある言葉だと思っていて、例えどんな老害に会おうと「オットーみたいな事情があるかもしれない」って思うだけで人生は少し生きやすくなると思う。そういう映画なのだ。
人の優しさと温かみのある、ちゃんと血が通っている映画。それにしてもスウェーデンの冬は寒そう。

あとアマプラさん、これを“コメディ”に分類するのやめて頂ける?じゃなかったら、きっと私はもっと早く観ていたし、泣く事も無かったのに。
冬になったら毎年観ちゃうかもなぁ。
木曳野皐

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