このレビューはネタバレを含みます
久しぶりに感想書き留めたくなるくらい考えさせられた。
この映画の要点は『なにをもって生きている/死んでいるとするか』だなあと思った。
冒頭の医師の『日本は非常に特殊な考え方だが極論、脳死か心臓死かどちらをもって死とするか選べる権利が与えられている』みたいなセリフすごく印象深い、、
たぶん正解ってないから無理やり定義づけるしかなくて、けどその定義付けすらも難しいから選べるようになってるんだろうなあ。
けど選べてしまうってことは、その人の立場や思想によって正とするものが違うから、いろんな答えが出てしまうよね。
結局、残された側の受け取り方の問題に行き着いてしまうんだなという、、
お母さん、お父さん、技術者の坂口健太郎のひたむきな姿勢だってその人の立場からの正義だもんなあ、、
月並みだけどとても難しいよね。
この映画においてはたしてみずほちゃんはいつ死んだのか?
・プールで溺れて脳死らしいとなったとき
・お母さんにお別れを言いに来て、容体が急変したとき
・脳死判定が正式に下ったとき
・移植に伴い心停止したとき
きっと医学的なことを除けば正解はないと思うけど、個人的な感情としては私はお父さんと同じ、心停止のときかなあと思った。
だからこそ、最後のそれでいうと、この世界のどこかで心臓は動いているから、まだ死んでないですね、という医師の言葉は綺麗事かもしれないけど救いのある言葉に感じられた。
とてもとても考えさせられる映画。
ぜひ友人知人にもみてほしいなあ。