このレビューはネタバレを含みます
冒頭からこの先どう展開していくのかが読めず、いつの間にかストーリーにのめり込んでいた。
人を好きになるのに外見も内面もどちらも関係してくるのだと改めて感じた。
Aがリアノンのことを想ってアレクサンダーを勧めたのは彼がリアノンの好きなタイプに当てはまっていたから。
外見がタイプだった人を好きになったリアノンが、様々な容姿の人に乗り移るAに惹かれていくことで、内面の大切さを伝えようとしていると思えたけれど、それは外見は関係ないということとは違うと思った。
もっと大きなテーマとして、会話を通じて内面をよく知ることの大切さを伝えたかったのではないか。
お父さんが知らない人の顔しか描けないと言っていたこと、家族の距離感の変化も作中で重要な役割を担っていたと思う。
誰もが明日について考えられる中で、自分もAのように明日を考えられないとしたら、それはとても辛いと思った。
学校でリアノンが女の子に乗り移ったAと会っている時、更衣室に人がいなくなってからキスしていたシーンが切なかった。
海辺でカップ麺を食べるシーンが好き。
自分の好きな音楽を流して、唯一テンションの上がっている知らない人とダンスする出会いが良かった。