夜空のパンケーキ

1987、ある闘いの真実の夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)
3.7
『トガニ』『タクシー運転手』『弁護人』・・こういう韓国映画の力強さと惹きつけるパワーは圧倒的で観終わるとグタッとなる。
今作も同様。
1987年に起こった警察の取調べ中に起こった死亡事故。
それを隠そうとする国家権力と市民の戦いが2時間にわたって描かれるが次々と起こる展開に全く飽きることはない。

前半は警察と地検の争い。『お嬢さん』でインパクト強い印象を残したハ・ジョンウが反抗的な検事を演じていてかっこいい!
中盤は看守の真実を暴こうとする姿に応援したくなるような展開で、後半は学生運動に芽生える恋心を描いている。

実話がベースなので国家権力のやり方に観ているこちら側まで腹立たしさを感じたりして、思わず拳を握りしめてしまう。
ただ全体的に1本の筋が通ってなくて、オムニバスのよう。
ラストの方は学生運動の大学生を感動的に描いているんですが、そこまで彼を深く描いてなかったのに最後になって主人公のように描くんだろう?と。
なので少しモヤモヤした気持ちで終わってしまった印象です。。。