FREDDY

ダリダ~あまい囁き~のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ダリダ~あまい囁き~(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

54歳の若さで亡くなり、2018年に生誕85周年を迎えたフランスを代表する女性歌手ダリダの生涯を描いた伝記ドラマ作品ということで。印象としては、ダリダを演じたスヴェヴァ・アルヴィティは魅力的とまではいかないが目に残るものは感じましたし、ブルーノ・ジリオッティを演じたリッカルド・スカマルチョやルシアン・モリスを演じたジャン=ポール・ルーヴ、ルイジ・テンコを演じたアレッサンドロ・ボルギなどといったキャスト陣もそれぞれに個性があって演技力もあり、心惹くものは残念ながら感じられなかったが、決して悪くはないかと。そして、60年代のフランスを舞台に、「18歳の彼」や「べサメ・ムーチョ」などといったヒット曲とともに映し出される、ミス・エジプトに輝いた美貌とそのエキゾチックな歌声でフランス全土に社会現象を起こし一躍スターとなったダリダの、出会いと別れに傷つきながらもその経験を歌にしてステージの上で輝き続けた、愛に向かって激しく生きた54年の生涯はこれが実話であることにはただただ驚くばかりで、冒頭の"自殺未遂"から"メガネっ子"とイジメられ自分はブスだと思い込んでいた幼少期、ビジネスパートナーのルシアン・モリスやニールス・シュナイダーが演じる画家のジャン・ソビエスキー、イタリア人歌手ルイジ・テンコらとの激しくて切ない愛の物語など、描かれている彼女の生涯は見どころが満載で最後まで目が離せずにいましたし、これまで何となしに聴いていた彼女の数々の楽曲に隠された物語を知れる面白さもあり、個人的には観る価値はありましたね。ただ、ひとつひとつのエピソードがやや浅く感じてしまうのは気になるところ。本作は観て損はないが、オススメは少々難しいかと。
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