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万引き家族のtoshiyatakeuchiのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.8
先行上映にて鑑賞。主演のリリーフランキーが万引き家族を“汚い海街diary”と言っていたがこれが言い得て妙で、「誰も知らない」と「海街diary」を想起させるような作品。要は是枝映画の集大成。傑作でした。
海街と同様に四季を通して家族を描いているのだが今作はどんなに家族が楽しそうにしていてもこの犯罪で生計を立てている家族はいつか壊れるという緊張感がスクリーンを支配していた。今作も脚本が本当にお見事で、一見アドリブのような恐ろしくリアルな会話もちゃんと別の場面に活きていたり無駄な台詞はひとつもない。演出も冴えまくりで白眉は花火のシーン。「海街diary」にもあったが、花火そのものは映さずに花火を眺めてる人だけを映す演出は今回も素晴らしく小さな縁側から家族全員が花火を見上げてる場面は本作でいちばん家族らしい、美しいシーンだった。
出演者は子役含めて言うことなしです、是枝監督の子役演出は毎回素晴らしいですが今回も完璧でしょう、特にお兄ちゃん役の子は顔立ち含めてどうしても誰も知らないの柳楽優弥を重ねてしまいますし、あんなに汚らしかったのに後半髪を切ったあとの凛々しい佇まいもよかった。
安藤サクラは間違いなくキャリアハイの芝居をしているし文字通り“身体”であの役を体現してました。終盤と取調べで泣くシーンは神がかってますね。年末の賞レースでは主演女優賞は総ナメでしょう。
そして、松岡茉優ですよ、いや、松岡茉優のおっぱいですよ。松岡茉優が風俗嬢の役というのは事前に知ってましたがここまでやるのか!と感涙いたしました。安藤サクラと松岡茉優の見事な脱ぎっぷり、そこらのちょっと可愛いだけの女優とは覚悟が違います、2人とも映画に引っ張りだこなのは当然ですね。予告でも流れてる海辺のシーンで松岡茉優のビキニ姿、おっぱいをアップで映してくれた是枝監督に感謝してもしたりないです。ありがとうございます。(もちろんちゃんと意味があってのおっぱいアップなんですけどね。)
とりあえず松岡茉優に膝枕してもらった池松壮亮は死刑でいいと思います。ふともももエロかった(笑)
話がだいぶ脱線しましたが、本作は家族それぞれの未来はハッキリと描かれていません、そしてラストは誰かを探しているようなりんちゃんの顔で終わります、彼女は誰を探していたのか、何を見ていたのか、まるで上質なフランス映画のようなラストカットがとても強く印象に残りました。
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