このレビューはネタバレを含みます
「おれたち普通じゃねえからよ。」
是枝作品は観たことなかったんだけど、
「家族とは」みたいな問いかけを根底にしていろいろ社会問題を鮮やかに描いてて見事だった。
何もかも違法な生活だけど、救いのない生活を送っていた(はずだった)彼らにとってはそれこそが幸せだったんだよなあ。
見えない花火の音だけ聴きながら「終わりだ」って呟くシーン。
警察とか世間がもっともらしいことを言いながら彼らの生活を奪っても、誰一人として幸せになってないところが心苦しいエンディング。後味悪いのが苦手な人にはオススメしない。
「公権力とは距離を置く」って言いながら文科省の表彰を辞退した是枝監督、これが社会福祉とか含めた現政権への体制批判だとしたらあまりに安っぽいけど(ていうか文化庁の助成受けてるし)、それを差し引いても心に刺さる作品だったかな。
音楽は細野晴臣。