このレビューはネタバレを含みます
この映画には、「正解」とか「真実」或いは「あるべき姿」といった所謂絶対的なものがが無い。本当の家族は家族とは言えず、犯罪も必ずしも絶対悪とは言えない。他人が寄せ集ったの"家族"は幸せそう。でも、やはりその幸せは脆い…強いと思われた絆は必ずしもそうではなく、では完全に壊れたのか、といえばそうでもない。皆優しいんだけど、無垢の愛とも言えない。こんな壊れやすいひと時の幸せに憧れた人達が寄り添って生きているのかな？あの"家族達"を見ていると不思議な気持ちになってくる。そして少し憧れさえも抱いてしまう。ラストの女の子の表情、遠くの空を見つめる目だけが束の間の真実を見つめていた、と言うのは言い過ぎかな？
