PiPi

万引き家族のPiPiのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

話題の映画だったので期待して鑑賞しました。社会派の映画なので役者さんの演技はすばらしかったが感動はありません。
父親役のリリーフランキーさんは日雇いの土方で仕事中に足を怪我するが労災が認定されずその後無職に。
母親役の安藤サクラさんはクリーニング工場でパートで働くがワークシェアと言われて出勤時間を削られ、最後は人減らしで解雇。
お姉さん役の松岡茉優はそこそこ裕福な家庭に生まれてオーストラリア留学をしたが両親に内緒で勝手に帰国し風俗で小遣い稼ぎ。
息子役の祥太は学校に通えず治とコンビで万引きを繰り返す。
妹役の凛はDV&虐待で冬の野外に放置されているところを連れて行かれる(保護)。おばあちゃん役の樹木希林さんは年金暮らし。
それぞれが現代社会の闇を背負って生きている人々が偶然集まり家族を形成していると思って見ていた。
クライマックスは警察が子供たちを保護し助けたと思っているが、凛は元のDV&虐待の場所にもどされただけ。
安藤サクラさんの尋問シーンで死体遺棄でおばあちゃんを捨てたと言われ、「誰かが捨てたのを拾ったんだよ!」という台詞を聞いておばあちゃんは都会の片隅で姥捨て山の様に捨てられた独居老人だと気がついた。
祥太がどうして連れ去られたのかずっと不明だったが、最後の安藤サクラさんの台詞でようやく理解できた。
「パチンコ屋の駐車場で」つまり、パチンコに夢中になっているDQNの両親に炎天下の車の中に放置された幼い祥太を、安藤サクラさんは保護したのだと思います。
みんなを社会が助けないから私が拾ったのだと訴えているのでしょうね。
何度も言いますが、社会派ドラマなので感動はありません。しかし、今の日本の社会を考えさせられる映画です。
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