たてお

万引き家族のたておのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

・見ていて辛い気持ちになる。救いがない。
・家族とはそもそも何なのか考えさせられる。本作に集まった家族のような共同体は血の繋がりはなくとも、血が通ったようか意思疎通が行われていたんじゃないか。家族を家族たらしめるものは地縁や血縁ではないはず。
・リリー・フランキーが樹木希林の孫に、安藤サクラとどこで繋がってんのか尋ねられた時に「心で繋がってんだよ」と答えるシーンが印象に残った。この映画の中で、核になるフレーズだと思った。
・海でのシーン、樹木希林が最後になんといったのか分からなかった。少年役の子は最後、音はなかったけど口の動きは「おとうさん」と呼んでくれたと思う。
・安藤サクラの取り調べのシーンがしんどかった。目に涙を浮かべる演技がすごく頭の中に残ってる。罪をかぶって、一緒に暮らしてた人たちを助けたのは家族のような絆があったからだと思う。
・みんな本来の家族とは距離を置いて、というか置かざるを得ない状況下にあって、似た者同士が肩を寄せ合って生活していた。「家族愛」は、はなから家族だから存在しているわけではなく似た者同士の関わり合いの中でお互いの連帯感を強め愛として昇華されていくのでは、と思った。
・見ていて気持ちいいものではないけど、とても好きな映画
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