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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋のmのレビュー・感想・評価

4.7
いつものセス・ローゲン節(ドラッグ&下ネタ)もあるけど、基本的にはかなり生真面目に作られている伝統と新しさの入り混じるロマンティック・コメディの良作。

超優秀な次期大統領候補の国務長官が女性で志はあるけど失業中の冴えないジャーナリストが男性、地位と名声のある女性が身分違いの男性を掬い上げるという逆「プリティ・ウーマン」的な構図はやっぱり新しい。これからの時代のロマコメだと思う。

何よりこの役をシャーリーズ・セロンが肩の力を抜いて実に生き生きと演じているのが良い!彼女だからこそ出せる説得力と力強さ、そして『ラリっておバカな交渉をするシャーリーズさん』とかもう二度と見れないコメディ演技の数々でしっかりハメを外す思い切りの良さで映画を支えている。

彼女の邪魔をする金持ちのアンディ・サーキスが特殊メイクで明らかにトランプっぽい風貌にされてたり、政治に対する姿勢だったりと風刺精神や志が垣間見えるのも良い。
女性蔑視なジョークをヘラヘラしながら連発する男性キャスターとそれに挟まれた女性キャスター、という細部に批判精神が見える。悪役に暴露されそうになる弱みが女性側のものではなく男性の○○○○動画であるというのもゲスでありつつ優しい。

親友ジャクソンjrのキャラは爆笑。今のアメリカはマーベル映画も「ゲーム・オブ・スローンズ」も完全に文化として根付いてるのね。
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