leyla

ラ・チャナのleylaのレビュー・感想・評価

ラ・チャナ(2016年製作の映画)
3.9
伝説のフラメンコダンサー、ラ・チャナことアントニア・サンティアゴ・アマドアの半生を描くドキュメンタリー。超人的なサパテアード(足拍子)は必見です。
「フラメンコは魂で踊るの。心で踊るの。存在と血のすべてをかけて」とカリメ・アマジャ(この人も相当すごい人だけど)に教えるチャナ、かっこいい!

舞台の上でこそ生きていると実感できるチャナにとっては、フラメンコはなくてはならない水のようなものだろう。なのに、封建的なヒターノの世界において、当時は「女性芸術家は悪女だ」とまで言われており、ピーター・セラーズに認められてハリウッド進出の機会もあったが、踊り自体を夫に取り上げられてしまった。彼女にとっては死んだも同然だったろう。そして、不遇の時期からの見事な復活!

再婚相手はとっても理解があって穏やかでいい人。二人の仲良し具合を見てるとホッとします。ふだんのチャナはおちゃめで愛すべきキャラ。孫のアイスを本気で食べたがるシーン、可愛かった!目がアイスにロックオンしてて、ウチの猫と同じで笑った。

ラストのライブシーン、コレが最後(のステージ)かもしれないと神に祈るチャナ。幕が上がり、歩くこともままならない彼女が椅子に座ったまま踊るサパテアードに心打たれます。フラメンコが魂の踊りであることを見せつけられました。
2年前映画館で観て、再度アマプラで鑑賞。
leyla

leyla