71歳の伝説的フラメンコ・ダンサー、ラ・チャナのドキュメンタリー。
7月5本目の試写会は「ラ・チャナ」。
初めて見たとき「淡谷のり子か?」「ジャバ・ザ・ハットか?」と思ったけど、この人若い頃はちょーキレイ! ちょっとエミリア・クラークを思わせるエキゾチックな美人。
たーだ、外見的劣化はあっても、この人の内に秘めたる情熱は並々ならぬものがある。
貧困の中から天才的ダンサーとして頭角をあらわすも、暴力的な夫に支配され無理やり引退させられるなど、ドキュメンタリーの裏に流れるテーマは男性社会の中で虐げられてきた女性の自立・解放。
関節炎におかされ立って踊ることができなくなった今でも、膝から下でステップを刻み、体全体で表現するラ・チャナのフラメンコは情熱的でかつ哀愁をたたえる。ラスト10分のカタルーニャ国立劇場でのパフォーマンスは圧巻! とてもじゃないが70過ぎのばあさんが刻めるステップじゃない。
最初は醜いばあさんに見えてたラ・チャナが、見終わった時には力強く、かわいい女性に変わってた。ドキュメンタリーの力を感じた。