うーむ…長い…。何度席上で身体を動かしたことか。
途中まではその時代のファッション、雰囲気に魅力を感じ集中できた。ハリウッドやテレビ業界の人々の生活を知ることもできなかなか面白い作品かもと思ったが、最後の残虐シーンには閉口だった。実際の事件を下敷きに描いてあるので、残虐シーンをカットすることは監督の意図やこの作品の意味を失くしてしまうということはわかるが…個人的にはラストをカットしたい。恐ろしいのは、残虐シーンがなぜか笑えるという点だ。監督の演出が上手いと言えばそれまでだが、思わず鼻で笑ってしまった自分自身に恐怖を感じた。血だらけ黒焦げは見たくないし、映画の大スクリーンで見せるものでもないと私は思う。
そもそもタランティーノ監督の作風を知らずに観に行ったので批評できる立場にないが、過ぎ去りし時代への愛、映画愛、特にB級映画への愛が深いことがわかった。
映画が始まる時、SONYからお馴染みのコロンビアのロゴが出てきて、なんとも言えぬ思いがした。キャプラ時代のコロンビア映画好きには少し哀しい。