近藤真弥

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの近藤真弥のレビュー・感想・評価

2.0
タランティーノは数多くの映画を観てきて、それらに対する愛情もあるんだなとわかる。でも、随所でうかがえる旧態依然とした姿勢がどうしても気になる。特に引っかかったのは、ブラッド・ピットが大立ち回りを演じる終盤のシーンで、女性が執拗に打ちつけられる描写。ヒステリックに叫んであたふたしてるのが全員女性というのもそうですね。ユマ・サーマンやワインスタインとのことをふまえて観ると、タランティーノは未だにミソジニスト的側面があるんだなと感じてしまう。彼なりにそれを克服しようとしてるのは、インタヴューでの発言などを聞いてもわかるんですけどね。監督業の引退を匂わせてるのも、変われない自分の居場所は今の映画界にないと考えているからかなあとか、いろいろ想像してしまった。
近藤真弥

近藤真弥