tubure400

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのtubure400のレビュー・感想・評価

4.3
中学生の頃にエミネムの「Stan」が流行っていて、ちょっとした行き違いで絶望的になって悲惨な最期を遂げるスタン青年が可哀想で、もし最後のヴァースのエミネムの返事がスタン青年に届いていたら…という設定で二人のその後を悶々と想像していたりしたものだったけれど、色々思わせぶりな設定とか、伏線を経て、結局やりたかったのは、そういう、こうだったらいいのにな〜みたいな事かい!という、釈然としなさがあった。けれども、犬がかわいいとか、ディカプリオが面白いとか、ブラピが強いとか、タランティーノならではの強烈すぎる爽快感があって、最終的にはなんとなくしっとりと切ない気持ちになる、いい映画だった。

チャールズ・マンソンの音楽を有難がるとか、NINが元シャロン・テート宅でレコーディングとか、そういう文化に触れてきたので、そういうカルトというのには曰く言い難い迫力みたいなのがあるのかな〜と思っていたけれど、この映画ではすごくしょうもない、情けないものとして描かれている。何より、シャロン・テートの無邪気な天使のような描かれ方が心に残った。
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