ブルースたかぎ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのブルースたかぎのレビュー・感想・評価

4.5
やっぱり映画って素晴らしい
そう思える作品です
主演の2人が魅力的過ぎる
ディカプリオの演技は相変わらずやばいですし、ブラピの野暮でダンディな感じがカッコ良すぎる
個人的にはブラピ演じるクリフの仕事人感が胸を打つほどカッコよかった
気取らず適度に汚く一途、そして何より強い
デカい犬と暮らして、マカロニを鍋から食べながらビールを飲むその様に痺れる

本作は女優シャロンテートがヒッピーに殺害された凄惨な事件をもとにフィクションを脚色してタランティーノ作品にしています
事件のことを知らずに見ると?になるので、どのような事件かくらいは頭に入れてみた方が楽しめますかね

主演の2人をはじめ色々な俳優が出演してます
マーゴットロビーの存在感、美しさ、素晴らしいです
その友達でブルースウィリスの娘さんがほんの少しだけ出てました
一瞬見ただけで彼女とわかった私はさすがにすごいと我ながら思ってしまった
ダコタファニングはかなりぽっちゃりしてました
最初彼女と分からなかった

落ち目を迎えた映画俳優とその専属スタントマンの関係を描いてます
ふたりの関係がまた良いんですよね
ディカプリオは傷心したというか、病みに近い落ち込みを持った人を演じるのが上手いですよね
そんな彼を支え、讃え、尊厳を保とうとするブラピがカッコいい
自分は決して華やかな態様も生活もせず、あくまで影なのに、決して妬まず疎まず怠らない

良い友達だな
って言葉に対し
努力してる
という答えから、彼の仕事人ぶりが伺える
また、劇中の2人の関係から仕事を越えて友人としての関係もあるのかなぁと思える
それにしてもその関係は、ブラピ扮する献身のお陰で成り立っているといえよう
縁の下の力持ちという言葉がこれほど似合うキャラはいない

落ち目を迎えた俳優が主人公なので、下り坂を転がる様にそれでも喰らいつくように足掻く様は切なく哀愁があります
花もあるが俳優業は厳しいというのが見てとれる

ディカプリオが劇中で俳優を演じ、そして更に映画の中で映画の演技をする
やはりディカプリオの演技はすごい
突如別の映画に引き込まれたかのようになる
一気に2本の映画を見れた感じで、なんか得した気分でした

ラストのタランティーノ節のグロテスクバイオレンスは、シャロンテートへの手向けでしょうか
すこししか調べてませんがとても酷い事件のようですからね

ブラピがブルースリーを投げ飛ばすシーンは最高でした
カッコよくてその上強いなんて反則だ