でん

ヒトラーを欺いた黄色い星のでんのレビュー・感想・評価

ヒトラーを欺いた黄色い星(2017年製作の映画)
3.7
原題は「Die Unsichtbaren」で「目に見えない」という意味で、ナチやWWIIのドイツが絡むと何でもかんでもヒトラーと邦題につけるのはそろそろやめたらどうかと思う。本編にもヒトラーは出てこないし。

WWIIのベルリンではユダヤ人せん滅作戦が行われたが、7,000人ものユダヤ人が潜伏し終戦までに1,500名が生き残った。
そのうちの4名本人にどの様に潜伏し、命を懸けて過酷な生活を送ったのかインタビューをし、そのインタビューに被せるように4人の当時の再現ドラマが描かれる。
インタビューとドラマのシリアスさが上手い具合に組み合わさり、さらに当時の白黒フィルムも時折挿入され、あの時代を知らない自分でも現実にあったこととして捉え易い。
生き残ってインタビューを受けているので、彼らがホロコーストに移送され殺されなかったのは分かっているが、それでも観ながらキリキリと神経をすり減らす。

ユダヤ人を追い詰め無惨に命を奪ったドイツ人だが、そのユダヤ人を命がけで守ったのも名もなきドイツ人だった。
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