【吹き飛ばせたか?】
[気まぐれ映画レビューNo.9]
※最近レンタルが開始された、気になっていたこの作品を遂に鑑賞しました。
僕はまず、この邦題に「ん?」となってしまった。
「アナと世界の終わり」…どう見てもあの"某ディズニー映画"をもじっているような邦題なのだが、「世界の終わり」と付いていて"ゾンビ映画"となれば、気になって仕方がなかったが、何となくスルーしてしまった。
だが、いざレンタルが始まったとなれば、もう取るしかないと思って、手に取った。
そして観てみたら…、最初は「レディ・バード」のような場面から始まる。将来にモヤモヤな女子高生[アナ]。まさにあのディズニー映画で例えると、"某女王様"のような立ち位置にいる。学校もかなり変人な校長に変わり、校風もガラッと変わってアナの"辛気臭いムード"も拍車をかける。
まさに人生、糞だらけ。
そんな中で、街で大規模な"パンデミック"が起き、ゾンビが町中に蔓延する。
その途端、なぜかアナの"心の中が弾けた"のか、明るいミュージカルが始まる。
"斬新な設定"だと思った。ありそうでなかったし、ある意味最適なクリスマス映画として観れる作品だ。そしてどちらかと言うと、「ヘアスプレー」に「サウスパーク」のノリを合わせたようなミュージカル映画であると言える。
「ヘアスプレー」の色彩豊かな雰囲気のミュージカル要素に、「サウスパーク」の辛口だが、どこかディズニー的な要素のコメディを合わせたような"幸せ感"がある。
だが、どこか"物足りなさ"も感じるような気がした。予算の関係もあるし、仕方がないとは思うが、[観客にとってのミュージカルの印象]というものが、いささか強すぎなのかもしれないので、その点に関しては、この作品には物足りなさを感じた。
だが、「ゾンビランド」のような、緊張感よりも"笑いやアドベンチャーの要素"が強いゾンビ映画が好きな方は、気軽に楽しめるのではないかと、僕は思う。
一つの娯楽作としては、多くのファンを作れる作品なのではないかと、僕は思いました。