金魚鉢

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の金魚鉢のレビュー・感想・評価

4.7
『生きる意味と居場所を見つけるロケット・ラクーン成長譚』

ジェームズ・ガン監督天才すぎる。それぞれのキャラの引き立たせ方、見せ場の作り方が本当に上手い。2作目でかなりハードルが上がっている中、"最も孤独を感じているロケット"を主人公とした話の膨らませ方で、シリーズ完結作としても期待を裏切らないクオリティでした。仲間のためにという想いが、正義のヒーロー活動よりも前にあるのがやっぱりこのGotGの魅力で、完結作までやり通してくれてるのが本当に感動。それに個の力よりも個性を尊重したチーム戦を一貫してやりきってくれたところもポイント高かったです。協調性こそないけど、一番情に熱いのは間違いなくこのチームだと思うし、それを見事に感動シーンに繋げている。言うことを聞かない、まとまりがない、おまけに余計なことをする荒くれ者達が戦闘になった途端、息のあったコンビネーションで共闘するシーンに変わる緩急が今作ではより強調されていて鳥肌が立った。あとコメディ部分はやっぱりドラックスがツボ。最後にエボリューショナリーの顔の皮剥いだり、動物たちを一斉に放ったり要所要所に監督のらしさもしっかり表れていて最高の一作でした。
金魚鉢

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