しゅんまつもと

クリード 炎の宿敵のしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
3.4
一定のクオリティは保証されているものの、個人的には前作には遠く及ばなかった。
オープニングからも明らかなように今回の相手であるドラゴ親子を丁寧に描こうとしていることはよくわかるしそれは的確に出来ていると思う。
「自分の、もしくは自分の父親のしてきた選択は過ちなんかじゃない」というヴィクターの想いに胸を熱くされたのも事実。でもそれが問題なのだと思う。だってそれは1作目でクリードがやってきたことだから。結局そこに感情移入させる域を抜き出ていないように感じた。

今回で言えば、家族ができたこと、チャンプになったこと、クリードの守るべきものの変化が大事な部分だったはずで、それはわかるのだけど正直言ってそこに映画的な面白みが感じられなかったし、演出が活きていたとも思えなかった。ゆえに中盤はとても中弛みをしてるように感じてしまう。
越えるべき壁として、ライアン・クーグラーが作った壁はとても高いけど、やっぱりそれを越えるもの、見たことないものを期待してしまった。