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クリード 炎の宿敵のmatchypotterのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
4.0
ついに、世代を超えた闘いに。

泣けた。何が泣けたかったって、ロッキーが完全に幕を下ろしにかかってる。最後のセコンドからリングの上のクリードに向かって放つ言葉とその仕草、シーンは、彼の今までの闘いの人生から肩の荷が下りてほっとしたのか、寂しさなのか、言葉に言い表せない、彼の思いが滲み出てた。

結構序盤からドラコの息子が現れてあれよあれよとゴングがなって予告編のシーンがバンバン出てくるもんだからちょっとビックリしたが、なるほどな、と。映画1本でロッキー1と2をやったみたいな感じ。

なかなか2時間の映画の中ではテンコ盛りのテーマだが、見所が多く、ロッキー4の時のように、淡白すぎない。ちゃんとドラマになってる。
何というか、ロッキー4は当時のアメリカとソ連みたいないわゆるアメリカ万歳映画仕立てになってて、わーっと駆け抜けた感じだったけど、今回は「あの闘いの黒星」でそのソ連と妻にすら背を向けられたドラコ親子の影と反骨精神もまたスゴい。

と言いつつ、結局、思いが強い方が勝つ!っていうスポ根魂も忘れず健在で、「何のために戦うのか」に対するクリードなりのアンサーも結局、アポロとロッキーと同じじゃねえかよ、っていうツッコミは敢えてせず、そこは脈々と受け継がれる伝説であると思ってみるべし。

そうすれば、過去のロッキーの物語が逆にこの映画の後押しをし、彼のパンチ一発一発にその数々の伝説と同じメッセージが込められてる、そんな気がしてくる。

いやー泣けた。
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