ウニ

バイスのウニのネタバレレビュー・内容・結末

バイス(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ史オッチャーとしては最高オブ最高。パウエル国務長官がもう雑な似せ方で、出てくるたびに草。あと、中盤のチェイニーさんのどや顔アップ静止画も草。

チェイニー副大統領の雑な人生が、もういろいろ面白!営業マンにいそうな体育会系、さらにあんまり勉強できない酒乱タイプが、あげまん知的嫁の力によって、もともと持っていた地頭の良さを発揮。決定権がどこにあるかをピンポイントで押さえて無駄な仕事せず、勝ち馬に乗るという運の良さで、元気があれば何でもできるを体現して大成功ストーリー。(世界的には大迷惑)

1960年代アメリカでは、女は頭が良くてもあげまんになって夫を出世させるしかないという時代だったとは。嫁力が高い。嫁が崇高すぎると嫁コンプレックスになるの?嫁に認められたくて頑張ってた気もする。

チェイニーさん役職の打診があっても「意志決定権を自分が握れるのか」を法的に顧問弁護士に調べさせてからの着任で無駄がない。憲法をいい感じで解釈して権限をゲットすれば戦争もおこせてしまうという手が、、知りませんでした。

あと、出世とは勝ち馬にのるかのらなないかの差ということが検証できてよかった。マッチョなラムズフェルド国防相の弟子になったのが転換点。口の堅さと忠誠心、ボスより低い能力で愛されキャラ。

なによりの目から鱗は、適当につくった標的が今にそう続くとは、、、罪深すぎる。影響甚大。
全世界のメール読んでたチェイニーさん豪腕すぎ。

しかし、今となってみれば、イラク戦争に参戦しなかったドイツとフランスの独自諜報力が凄い。日本ーー。戦争回避には、諜報力が何より大事。

最後のおまけのリベラル論争も笑えた。マーケティングによって市井に響く言葉に変換する罪深さ。歌舞音曲でうかれてると広告代理店にはめられるー笑。

そもそも、アメリカのフロンティアスピリットが色々なことに影響してる気がする。チェイニーさん超適当でしたが、闇将軍嫁の力で躍進、結果、世の中が大変なことになって今の全世界の混乱に続くと。

あと、最高意志決定者が優柔不断な場合のケーススタディとしても参考になりました。
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