ブッシュ政権で副大統領（＝バイス）を務めたディック・チェイニーにスポットライトを当てた実話。
憲法の拡大解釈、人事権の乱用、世論操作……手練手管を尽くして、アメリカを大義なきイラク戦争へ突入させたパペットマスターは、この男だった！？
ブラックユーモアをユーモアを交えてコミカルに描きながらも、彼によって人生を狂わされた人々の現実が重く残る。
何より不気味なのは、チェイニーの欲望の中心が読み取れない点。「権力を握ってみたかった」という子どもっぽい欲求が、世界の運命や人々の人生を大きく変えてしまった。
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クリスチャン・ベールをはじめ、役者陣は特殊メイクや役作りで、本人と見まごう出来。再現性の高さ自体が、「次はお前の番だぞ」という体制批判になっている。
