ち

生きてるだけで、愛。のちのネタバレレビュー・内容・結末

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

こういう人と居るとしんどいよね。なにもかも不満気、文句、イライラしてる。不穏な空気を周囲に伝染させていくような。大抵の人はこういう人と距離を置く。心優しい人が近づいて声をかけたりする。どうにかしてあげたいって思ったり。躁の時なら楽しい時間も一緒に過ごせるかもしれない。でも鬱の時は地獄。自分が元気で余裕がある時ならどうにか見守って付き合ってあげられるかもしれないけど、自分もいっぱいいっぱいの時なんてもう。そんな状況に長期的に耐えられる、体力・精神力・感受性を兼ね備えた人なんて居ないんだよ。その人はあなたのために生きているんじゃないんだよ。

わかって欲しくて欲しくて堪らなくて伝えようとしている人の話を、中途半端に聞くなんて出来ない。理解を求めてるから、とりあえずの返事なんて要らないんだって。それなら無視されてる方がマシなほどって。最短で会話を終わらせるための返事とか、ただ聞いて欲しいだけでしょと思いながらの相槌とか。ただただ同じだけ真剣に考えて、向き合って、話して、聞いて、理解して欲しいだけ。でも分からないものは分からない。感受性だってすぐには変わらないし、経験したことのないことを理解する難しさも。好きで居てくれる人だって、何もかもわかってもらうなんて無理。むしろ本当に心が通じ合ってる時間がどれほどか。同じような感想を言葉にしたとしても実際に感じたとのがどこまで同じかは分からない。表現に選んだ言葉が被っただけかもしれない。だからいつまでもどこまでも一生孤独。別に鬱の人だけじゃない。

この2人や周りの人の何かが悪かった訳じゃない。ただひとりひとりがこういう人で、そんな人達が同じ時間を過ごした結果こうなっただけ。

精神病に関わる人、みんな報われないなんて嫌だ。本人も救いたい人もみんな幸せになって欲しいよ。でもそんな事思うだけで自分には何にもできない、無力。



自分を受け入れてくれている人の元に行きたくなった。それと同時にどこまでも孤独だから、自分と孤独と向き合って、強くならなきゃと思った。

鬱の時人に迷惑かけちゃうなら、躁の時人を幸せな気持ちにできたらいいのにな。
ち