まめ

冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ)のまめのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

TVアニメの時からそうなんですが。
最高のギャルゲーを作る!と、言っている主人公の状況が、まさにザ・ギャルゲーという入れ子構造になっている。主人公なのでそれに鈍感で気づかないというギャグ。当然、作品内の外側に、私達の現実という三重構造でもある。
そこから始まっている物語なんですが。
そもそも作られているギャルゲー内のストーリーと、作品内の現実が並行しつつ関係している事を面白がる作品だと思う。そして、その二つがほぼ同化するという脅威の展開。

特にもっとキモい文を書く!と宣言した後、作品内現実のストーリーが恥ずかしくて身悶える様な展開!展開!観てるこっちが恥ずかしくて素晴らしいと思う。

エピローグに。とか、数分の出来事の様な気がする。とかメタ演出好きにはたまらない。きちんとスタッフロールのキャスト順を変えてある所に、作品作ってるスタッフへの信頼感が強まった。

ラストで私達の現実に踏み込んでくる感じは、好き嫌いはあるかも知れないと思った。
ただ、アレで映画的作法で現実に返してくれてるとも思える。

この映画では、簡単に言うと加藤恵ルート。周囲のキャラクターがテンプレで、そんな奴おらへんやろな面々を配置してて、対照的にリアル感を出す。いないとは言い切れない。位にしてる気がする。

個人的に好きなのは、やっぱりゲーム作りの為と大義名分を作りその上で行われるイチャイチャで、二人とも少し罪悪感を含んでいるであろうやりとり。共犯関係。今までとは少し違う生っぽさが良かった。

総じて丁寧に作られた作品で、とても観て得をした気がする。
まめ

まめ