キャプまる

来るのキャプまるのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
2.4
Twitterで一時期話題?になって気になったので鑑賞。

小松菜奈のこれまでとは一風変わったファンションや髪色のキャラクターを見ることができる映画。
あと柴田理恵のハマり役も見られる。
一応ホラー映画ということだが、いわゆる普通の日本ホラー映画のようにとりあえず音でびっくりさせたり、後ろで静かに霊が佇んでいたり、よく見るといる的なものではなく、結構な量の血が吹き出したり、わかりやすいポルターガイストが派手に起こったりするのでホラー苦手という人でも見ることができると思う。

冒頭や序盤の映像で、興味を持てる演出があるのが良い。
序盤から中盤にかけては、妻夫木聡演じる承認欲求が肥大化したモラハラ夫をメインとしてストーリーが進んでいくのであまり気分が良い楽しい気持ちにはならない。
ホラー映画としてのドキドキ感というよりはいつ”それ”が現れるのかをワクワクする感情になる。

冒頭にもあった、マンションの一室で夫が指示通りに準備していたシーンはホラー映画していたし展開的にも衝撃的で面白かった。

冒頭の夫のシーンが展開される中盤以降は妻にフォーカスされて物語が展開されるが、ここも普通のホラー映画みたいにドキドキしたり音にびっくりしたり、逆にそれらを楽しんだりといったことはなく、ただ暗くどんよりした展開が待ち受けているのみ。

終盤の祈祷師が集まって大規模なお祓いの準備をするところや柴田理恵が登場する中華料理店のシーン、小松菜奈が一人で子供を守るためにベランダに飛び出すところは面白い。あとは胸糞悪い展開が延々と流れるだけ。
結局怪物が来ていたのは全てあのキャラが原因だったのか?それは途中からなのか最初からなのか?最後松たか子はどうなったのか?などなど、いろいろ抜けているところがあるのが残念。

モラハラ夫の言動に耐えられるか、それを耐えてもすっきりする展開があるかが保証されなくても楽しめるか、どんよりした物語に救いを見出せるのかでこの映画を楽しんで鑑賞できるかが変わってくると思う。
キャプまる

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