gock

来るのgockのネタバレレビュー・内容・結末

来る(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

原作読んだのでまた観たが「最初はいいが最後まで観るとどうでもよくなる」という以前の感想と同じだった。
とにかく前半の妻夫木聡の気持ち悪いイクメンパパ編は手放しで最高。
というか極端に言うと良いのはここだけ。
中島監督はホラーに興味ないだけ会ってホラー描写は全然ダメ。というかティム・バートンのファンタジー映画みたいに撮ってるし最初からホラーするつもりがない。

原作では「DV夫への妻の恨み」がぼぎわんを呼ぶ。秀樹(妻夫木聡)はクズな部分ばかりなのだが「妻と娘と家庭を守りたい」とも本当に思っている、その塩梅が面白い。自覚のないDV夫、もしくは自分の悪いところを見ようとしない夫というか、そのキャラが面白いし原作はそこを描いたのが新鮮だった。
だが中盤、夫だけでなく妻の香奈もダメな母にして「自分を見てくれない子供の癇癪」みたいな、ありがちで無難なラストになってしまい。前半の良さも台無しになった。
ラスト、知紗の新しい両親となった野崎と真琴は、琴子が生死不明で助けに来てくれた大勢の霊媒師が皆殺しになったのに乾杯して笑ってるのはどうかと思う。そして知紗が見てるオムライスの国の夢で終わるので嫌な気分になる。
小松菜奈演じる比嘉真琴は最高だし、柴田理恵や神主勢のかっこよさやユタのおばさん達が集結する終盤のオリジナルシーンがカッコいいのはわかるので、そこだけでネット人気あるのはわかる。けど原作が表現したかった要素が全部曖昧になってしまっている。原作を読んだほうが良い
gock

gock