まーさん

来るのまーさんのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
4.0
突然襲って来る見えない「何か」の恐怖に立ち向かう一つの家族の奮闘を描く。

本作は三部構成となっており、その中で姿の見えない「何か」による怪異現象の恐怖と、それを薄めるほどの人間の狂気による恐怖を組み込んでいる。

中盤に「何か」の猛威を鎮めるため、特殊な能力を持った霊媒師琴子が登場するが、一瞬「貞子VS伽倻子」のシーンが脳裏をかすめた。「貞子VS〜」ではラノベのキャラをそのまま持ってきたような登場し、それまでの世界観をぶった切っている気がしていた。本作もまさか…とは思っていたが、実際はそこまでの違和感はなかったと思う。

最も印象に残ったシーンは妻夫木聡演じる秀樹が「何か」に対処するため、魔除けの準備をしていたシーン。携帯から聞こえる琴子からの指示により、家中の鏡を割り、包丁を縛り、水を入れた茶碗を床に並べ、玄関を開けて待つ。これで「何か」を迎え撃てる…と思いきや、その直後に流れてきた自宅の留守番電話のメッセージに凍りつく。
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