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骨壺のYSKのレビュー・感想・評価

骨壺(2012年製作の映画)
2.5
元は山田悠介氏の書いた短編小説の一話を映画用に加筆修正したもの

彼は同い年ということもあり、デビュー作となった『リアル鬼ごっこ』から数作は読み続けていたものの、「騒々しく騒いだ」り「十四年間の間」といった壊滅的な文章力や長編でありながら20分程度で読めてしまう内容の薄さのせいでそれ以降は買わなくなりましたが、とにかくあらすじだけは抜群に面白い

決して重くも厚くもないながらも、ありえないのにちょっとありえそうな設定やちょっとした恐さを感じるエピソードが詰め込まれているのでテレビや映画の原作にちょうどいいのでしょうね、最近こそあまり名前は聞きませんがコンスタントに出版しているのも素晴らしいと思います

学校一クラス一の美少女が、教師からレイプまがいストーカーまがいのセクハラを受けていることを知った主人公が、稲田家という墓に納められている骨壺から呪われていると噂の遺灰を持ち帰り教師をこらしめようとするも、何の関係もなかった女性教師がその遺灰を飲まされてしまい自殺、そこからなぜか遺灰を巡るデッドヒートがはじまるお話

稲田家とは何ぞや、どうして遺灰が呪われているの、どうして稲田家のお墓は山の中にぽつんと佇んでいるの、主人公はなんでその場所を知っていたの、途中で出てきたカップルはなんでその場所を知っていたの…などとツッコミどころは数多くありますが解答はひとつもありません
呪いの力で死んだ人は幽霊(おそらく稲田さん)に体の一部を持っていかれるようですが、なぜ持っていかれるのか持っていって何に使うのかもわかりません
ただその死体の描写は多少頑張っておられたので良かったのではないでしょうか
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