けーはち

ノー・グッド・シングスのけーはちのレビュー・感想・評価

ノー・グッド・シングス(2002年製作の映画)
3.1
サミュエル・L・ジャクソン+ミラ・ジョヴォヴィッチ、2大スターのクライム・スリラーだというのに、話がフラフラとして無駄に複雑、サミュエルが拘束され続けで見せ場僅少、という失望による減点が大きいのかな。犯罪集団といえば荒々しい男どもが相場のところを本作は老夫婦・キレ易い若者・ボス・情婦という変な5人組とユニークで、気弱な銀行マンをハニトラして金を出させる情婦役のミラの魔性ぶりが要。ひょんな誤解から詐欺団に捕まったサミュエルは、似合わないチェロ演奏が趣味で、ミラは将来を嘱望されたがソ連邦崩壊でダメになったロシアのピアニスト。劇中で二人の心通う演奏シーンは情緒タップリ。また周到なボスの計画がアホな構成員のせいで裏目裏目に出て、悪女ミラの画策により物語は先の読めない意外性タップリ。ただ男を利用し揺蕩う女というより本当に端から無計画にコナかけて男に気を持たせた上でグダっているだけに見える彼女に魔性を見出せず……