ベビーパウダー山崎

クリシャのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

クリシャ(2015年製作の映画)
2.0
キチガイに理由付けしたがる作家がテレンス・マリック的な悪手で映画を撮ってしまう地獄。狂って、喚いて、壊して、放り出されて、まずそこから始めるべきで、キチガイ(社会不適合者)匂わしてふわっと終わるのは最悪。世捨て人に家族背負わせて拒絶させては作り手の傲慢、『冬の旅』の野垂れ死にの方が200倍は誠実だと思う。音楽鳴りっぱなしでキャメラぐるぐるが悪いわけではなく(まあくだらないけど)、こんな映画を楽して評価してしまう大衆の罪。期待して見に行った僕も同罪です、神様、罰してください!シュルツ君はもっとフラナリー・オコナーとかちゃんと読んだ方が良いよ。あと肝心のクリシャの顔が弱い。ワイズマンの『福祉』に出てくるヤバい面した素人ぐらいの顔力が必要。