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ヘレディタリー/継承のRIOのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.0
「シャーロック・ホームズ」の著者
アーサー・コナン・ドイルはよく心霊会に参加していた
心霊主義は19世紀半ばアメリカで生まれ
その時代はものすごく流行っていて
1880年代ぐらい以降ドイルは心霊現象にのめりこんだって
何かで読んだことあります

人間の意思というものが電気を通じて霊と
会うことができるのかもしれない
素敵なことかもだけど
一瞬で失ってしまった家族に会いたいという人や
お兄ちゃんみたいに妹の霊に会いたくない人
もいる…そりゃそうだよ

亡き者と会いたい気持ちにかりたてられて
心霊世界にのめり込んでいく
白昼夢のようになっていって
行き過ぎて超だめだめに…

アニーはあまりにも不幸が重なり過ぎて
現実を受け入れるために身の回りに
在るものをミニチュアにして俯瞰している
あれは壊さなければよかったのに
ひどい出来事の恐怖から解放されたくて
現実を受け入れるのではなく
助けだけを求めて信じたことから
この世の地獄が決定的となった
憑依ってあるとは思いますがこの場合は
ちっと違うかな
自分で呼び込んでますからね

「自分には何もできない状況の中から生まれる恐怖について
 描いています。自分には何もできないと気づくことほど
 気が動転することはないと思います。最後には希望が持てず
 全てが虚しく思えるのです。」アリ・アスター監督
と言っている
…それにしても
更に
「不幸によって家族の絆が強まるという映画が大半を
 占めており、それも嘘ではないと思いますが
 不幸が起こりそこから立ち直れない人たちが
 いるのも真実です
 私は後者についての映画を作りたいと思いました」
と監督

「地獄の扉よ開け」「召喚」とか
どんどん酷いことになっていく
アニーがノートを暖炉に投げ入れて
表情が一気に変わるのがこの映画で一番怖い
幽霊も怖いけど
人間の方が怖かった…
ペイモンは1700年代のヨーロッパに伝わる
ホントの悪魔だそうです

エンディングの曲に戸惑いを感じる
面白い監督だな
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