2018年で一番おぞましい出来事が起こる前半に対して、後半はオカルト路線を驀進していくので怖いは怖いんだけど、怖さの種類が前半と後半で異なるんだと思う。それが人によっては作品の印象にかなり影響して、賛否が極端に分かれたりするのかもしれない。（後半はツッコミすら入れられるかもしれない。というか心の中でツッコんでた）個人的には、後半の展開だったら前半の悲劇はあそこまで必要ないんじゃないかと観終わって思うし、前半の本当にやり切れない黒い絶望は後半のアクティブな展開によって薄まってしまったとも思う。超一級品のサイコスリラーだったのにそれでは終わらずにオカルトに着地してしまった感はある。とはいえそのオカルト部分においてもビクビクしながら楽しませてもらったことは言うまでもない。エンドロールが始まってしばらくしてから笑いがこみ上げてきた。「参ったなあ、なんなんだよコレ…」
