NORIDAR

ヘレディタリー/継承のNORIDARのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.8
クラシックの誕生を目の当たりにしたこの日を一生忘れない…


時間あるからついでに映画見よーくらいのテンションで見たら……


あーくそ、まじでいっときコレしか考えられない…。

年末に今年ベスト級を見てしまった…。



もう凄すぎandツボすぎて涙出たわ。
エンディングまでカッコ良すぎで、全体的にオシャすぎ!
A24はオシャ映画以外お断りですか!



始まり100点終わり100点曲使い(というか音使い)100点地獄度100点配役100点演技100点トニコレット10000点



感想がありすぎてかけません

どーしよどーしよ
あーーー!!!
おちつかねぇぇ!!


なんか新しいもの見て情緒が不安定になってるから気持ちを沈めてもう一度見よう。笑



そして冷静になって2回みた結果、今年の揺るぎない1位!笑




-----以下ネタバレ全開-----





正直今回前評判や情報を一切知らず劇場で観たというスーパー好条件が揃っていたのが一番大きい。
あと思ってたんと違う!というのが良い方、悪い方どちらに転ぶかの映画なのでそれがどちらに行くかが評価の分かれ目。
どちらにしても心に刻まれる一本というのは間違いない。

一家崩壊は娘を預けた瞬間からでも、祖母の死からでもなく、息子が母体にいる時から始まっていて運命には抗えないという救いようのないテーマが堪らない。

今作の魅力を上げるときりがないが1番際立っているのは役者陣全員の顔演技。顔芸全開のトニコレットは言わずもがなの完成度だが、子役2人がまた素晴らしい。
特に今作の名シーン中の名シーン、妹の事故直後のアレックスウルフ演じるピーターの戦慄が駆け抜け放心状態になる表情。誰もが経験するやっちまった感の最上級の顔を、まさに時が止まったかのように長い時間映す。
事故そのものの悲劇さも壮絶だがその後の顔が本当に凄すぎ。圧巻。
そしてそれがラストの儀式に繋がるという、もうアリアスター監督御見逸れしました。(土下座)

そして妹チャーリーの常に孤独で闇落ちしたような表情。
今作の重要人物である事が出てきた瞬間分かってしまうようなミリーシャピロの顔面パンチ力。存在が本当に素晴らしい。今後も大注目。

そしてそして全員が濃すぎて影の薄くなってしまったガブリエルバーン演じるスティーブ父さんも妻の行き過ぎた創作活動や心霊術を目の当たりにする際のドン引きしまくりの表情がまた…良い!

役者が全員良過ぎ。


そしてなんといってもバケモノ新人監督のアリアスターの凄さ!

ミニチュアのオープニングから緩やかに始まり、30分後に度肝を抜くあの事故、そしてラスト30分は怒涛の展開で駆け抜けていくという、映画の構造として完璧な作りで全体のストーリーテリングが本当に上手い!
あとこれ見よがしのビックリが少なく、その分あのコロンッ!という音がすごく効いてる。

意外と細かい部分もしっかりしていて、土足にうるさかった父が事件後には一切口出ししなかったり、過去の母の行動をミニチュアで説明したりするスマートな演出が多々。
というか全体的にスマート。
アリアスターはスマート。笑

でもやっちゃう時はやっちゃう。
吹っ飛んだ首をドンと見せたり、首を切り落とすところをしっかり見せたり、悪魔儀式の変態世界をがっつり見せたり。

本当かっこいいなこのおっさんは!
次作ホラーを撮った後、それ以外の撮影も考えているそうなので本当に楽しみでしかない。



今作はもう惚れ過ぎた。



ヘーイル、ペイモン‼︎


★★
2018.12.13-
NORIDAR

NORIDAR