空廻

ヘレディタリー/継承の空廻のレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.6
ホラーがもともと苦手な私ですが、勇気を出して観てきました。

大人になって、このような本格的なホラーを観て感じた事は、まさかの、

「ホラー映画という映画は存在しないのかもな」
という事。

この作品、ストーリーや設定をとても大切にしていて、そこの部分に意識が行くので、そこまで怖い描写が気にならなかったです。

もともとビビりで怖がりの私のこの作品の感想は、

「メチャクチャ怖いモノを観させられている、というよりはこの作品を理解させる為に怖い表現を使っている」

という感じ。

まぁここでわざわざこんな怖い雰囲気のヤツいる?というところも多々ありましたし、逆に面白くなっちゃってる演出もありましたが(笑)

ところどころに散りばめられたヒントを頭の中で整理・推理しながら、
エンディングではホラー映画で感じるとは思わなかった感情、感想が去来して、
初めてホラー映画で「もう一度観たいかも」と思いました。

“ホラー映画”と繰り返し書いていますが、そこが今回の反省点というか、不要な固定概念でした。

怖い描写もあります。
でもそれよりも良く出来たこのストーリー、演者の方々の名演をしっかり正面から向き合う事で、よりこの作品の面白さを味わう事が出来ると思うし、その中で真っ当な“怖い”という感情も芽生えると思うので、

“ホラー映画だから”という理由で躊躇している方は、もうそろそろ映画館で観るチャンスも少ないようなので是非。
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