sakura

詩季織々のsakuraのネタバレレビュー・内容・結末

詩季織々(2018年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

衣食住と「変化」の話なのかな、と思った。

『陽だまりの朝食』
冒頭のビーフンの描写があざとい。もちろん、アニメーション作品では、食べ物の描写はあざとさがあるものが多いけれど、やけにキラキラ、つやつやさせて、よくわからないスローが入る。既にやっているだろうけど、もっと重力や香りまで伝わってくるようだといいな、と思う。
変な語り口調は微妙だったけれど、やけに細かな点に現実味のある作品だな、と思って観ていたら、監督の実体験をもとにしているそう。自転車で通り過ぎる憧れの女の子の話が良かった。
あとは、三つの作品の中で、以前と形は変わってしまったけれど、よりよく生まれ変わっていく姿が一番出ていたと思う。

『小さなファッションショー』
衣食住の話が合っているとすると、これは、少し庶民的な「衣」から離れている。だからこそ、昔着ていた赤いワンピースが物語の中では、重要だった。他の二つと比べると、土地との結びつきが薄い印象。
それならいっそ、ファッションの質の方にもう少し力を入れて欲しかったし、イリンの私服があまりにも変わらないので、違う服を着させてあげて欲しかった。スティーブは、動きがぎごちない。

『上海恋』
ポエマーで短気な主人公。もう少し、パンを大事に扱ってくれ。ラストは、仕事や街への向き合い方を観客に想像させる見せ方になっていた。
ストーリー自体は、観たことのあるような感じ。三作品の中では、一番背景や画面内の人物の配置にこだわって作られている作品に思えたので、そこが良かった。
シャオユって小雨って書くのとてもかわいい。シャオユが、お父さんに殴られるシーンは、音だけなのがむしろ怖かった。
一番驚いたのは、子供達の歩道橋を駆け上がるスピード。約3秒。
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