チダ

パッドマン 5億人の女性を救った男のチダのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

インドでの生理用品の普及に尽力した男性を元にした物語

とてもじゃないけどたった20年前の話とは思えなかった、恐ろしい話だ……
美しいインドの風景や楽しい曲や踊りで彩ってはいるけど偏見や苦難に満ちた道を傷つきながらそれでも愛する妻のため、今も苦しむ誰かの妻や娘や母のために、前へ歩いていく男のしっかり重くてビターで厳しい話だった
でもラクシュミ役の人の爽やかさ明るさで救われるというか…節々で苦しくなりながらも最後までスルッと見れる作品のおおらかさがあったというか 映画がうめえ 超良かったな〜

最後の演説のシーンは映画史に残る本当に素晴らしい演説だった…
ラクシュミのイングリッシュ、リングイッシュで切実に紡がれるPADMANのスピーチでずっと泣いてた
「インドはたくさんの問題の国だ」「問題はチャンス(機会)、インドには機会がいっぱいある」
「男には12ヶ月あるのに女は10ヶ月」
大学でのアミターブさんのスピーチも良かったな 教訓込めて作ってるんだろうからそうなんだろうけど映画を通して印象的な言葉が多いなと思った
「インドは10億の頭脳を擁する国です」、インドはまだまだ格差は大きい国だろうけどそういう風に言える人がいる国は強いよなって思った

ラクシュミがパリーに「君が一番、二番、三番…」って呟きながら去っていくところでグズグスに泣いたし、パリーが愛しているが故にラクシュミを手放すところでもグズグスに泣いた
パリーの”親身な献身”と”引き際の美しさ”を指して「良い女」だと言いたくないけど(男に都合の良い女を「良い」女だと言いたくないので…)
パリー、すごく良い女だなと思った 幸せになって欲しいな

あと曲が良すぎる オープニングもエンディングもすげえ〜よかった〜〜映像も素晴らしかった、描かれるインドの自然も遺跡も街も人の営みもすごく鮮やかで綺麗だ あ〜どの曲思い出してもよかったな〜〜
踊りは控えめだったイメージある インド映画初心者にはかなり親切なのでは?私はもっと踊りも曲も見たいが…!

今見てたらナプキン55ルピー、日本の感覚だとおよそ1100円らしくて絶句した しかも毎月か
それは奥さんも贅沢品だっていうよ……!!!!!!!!!国産ナプキン普及してほんとに良かったなあ……
チダ

チダ