すし酢高跳び

フード・インクのすし酢高跳びのレビュー・感想・評価

フード・インク(2008年製作の映画)
3.9
常日頃、人の体は口から入れたもので出来ている、と思っている。

だから、ちゃんとした食事をする人は、健康だし歳を重ねるごとにその差は歴然。

子供が朝ごはんを抜いたり、腹が膨れるからといってお菓子やファストフード(我が家でマクドナルドはお菓子扱い)で一食済ませるのを見るのは、眉間に皺がよる。
食べずに何となくやり過ごしているのを見ると『あんたは一体、何で体が出来てると思ってんの?』と説教ババァと化す。

こちら、社会派ドキュメンタリー映画。
なんなら暴露映画と言ってもいいかもしれない。

あくまでもアメリカでの加工食品の供給システムの話と思いたいが、ここでもやはり世界は繋がっているから、日本も関係しているだろう。
作中にも出る「トランス脂肪酸」は体に悪いのに、日本は規制されていないし。

料理は科学と思ってるけど、これは違う。

アンモニアで殺菌したハンバーガーのパテなんて嫌だわ。それ以外にも、農場での様子は鶏肉も牛肉も食欲を減退させる勢いだ。

牛は草食動物で、主に牧草を食べているものだと思っていたが、遺伝子組み換えされたコーンを食べさせられていた。その方が餌代が安くて、簡単に太るから。クローン動物すら非表示で販売できるようにしていた。

なんでも消費者が安くて簡単に手に入るものばかりを選ぶからだ。

それ以外にも、貧困の問題だってある。

体の為を思って選ぶなら、オーガニックを選ぶだろう。しかし、オーガニックは高い。
目の前にある野菜を買うより、ハンバーガー。またはスナック菓子。

私も昔、ダブルワークをしていた事があるけれど、夕ご飯を食べる時間がなくてスナック菓子で腹を満たせていた時期がある。
これ、すぐには体調の変化が起きないから、恐ろしい。会社の健康診断で、まだ25才位なのに、あまりに高いコレステロール値で引っかかったのだ。体の中ではしっかり変化が起きていても、病気になる訳でもないし、自覚症状もない。

だから、安くてすぐに腹を満たせば、その肉が何から出来ていても、誰も考えないのだ。

食べ物という体質的な事から、人はあまりにも切り離され、何も知らなさすぎる。
ふと先日観た、東出くんのドキュメンタリー映画『WILL』を思い出した。

とにかくコスト削減の為に企業は不法移民を雇っていて、取り締まるのは企業ではなく移民自体。大企業に楯突けば、裁判で苦労し裁判費用で財産も失い、和解とは名ばかり、言うことを聞くしかなくなる。

アメリカの肥満や、糖尿病患者の増加は異常な程で、健康の為に薬を買うのか、野菜を買うのか選択を迫られている。

だが、私たちがこの危険なシステムを変えるチャンスは、1日3回ある。

なおさんが観ていて、気になり鑑賞。

やはり情報大事、自分の体に入るものには、神経質になりましょう。
すし酢高跳び

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