水のまち

縄文にハマる人々の水のまちのレビュー・感想・評価

縄文にハマる人々(2018年製作の映画)
4.1
わかるわけがない理由、生命の定義

わたしたちと同じ形のホモ=サピエンス・サピエンス。1万年前の彼らとは根底にあるものが違う、概念が違う、そしたら見えているものだって違う、まるで別の生きもののようにだって思えた。

彼らは抗うことなく地球を全て受け容れる。生と死も表裏ではなく同一のように。弥生以降の寡占にはない共占の共存社会。まるで霊魂が肉体を借りているかのようで、各々の生命に垣根がなくひとつの生命体のようでもあり宇宙的だ。

なにかの祈りなのか、彼らは器や道具に模様を施した。かの岡本太郎曰く「非情なアシンメトリー」その不可思議なデザイン。技術を持ちながらも具象しない、表現を“わからなくする”その禁忌の謎。

木の命は火の命へと変わり、そこから生まれる焼かれた土はやはり生命。生命とは何かと聞かれたら、丸い笑をうかべるであろう縄文文化という地球規模の奇跡。エジプトでピラミッドを建造している時に、あの土偶を作っていただなんて、宇宙人との繋がりを考えなければ説明もつかなそうなamazing。

スマートに現代人からの視点とリズム感が、知ろうとする気持ちを上手く誘う鮮明なカオス。ナレーションがコムアイと知り、鑑賞。とても優しくて良かった。
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