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ロミー・シュナイダー ~その光と影~のMegmiTanakのレビュー・感想・評価

3.8
伝説の女優ロミー・シュナイダーの亡くなる一年前、二人の記者とフランス・キベランで過ごした3日間を描く。ロミーの描き方は強烈で、重度のアルコールとタバコ依存症かつ躁鬱とも言える精神状態にある彼女を痛いほど辛辣に映し出す。この後さらに息子の死が待っているという事実を知っている我々は尚更辛い。この時の彼女にとって”インタビューを受ける”という行為は拷問でありレイプであり自殺行為でしかない。わざと手の届くところにワインボトルを設置し、飲ませてありとあらゆることを吐かそうという魂胆は観ていられない。しかしそれしか、「女優、ロミーであること」しか、自分に残された道はないと悟っているロミーは破滅の道を自ら突き進む。ああ、辛い。もっと違う生き方があったかな。いや、こうでしか生きられなかったのが皮肉にも伝説たる所以ロミー・シュナイダーという女だったのかな。
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