Hiroe

空母いぶきのHiroeのレビュー・感想・評価

空母いぶき(2019年製作の映画)
3.3
日本の戦艦(護衛艦)や潜水艦の使い方が特殊すぎて、そこがまず面白い。こちらの戦闘機にも戦艦にも人が乗っているように、相手も人間が操縦しているという考え方を前提に、脱出が不可能な攻撃は極力避けるという縛りプレイに命を賭けなければならない自衛隊は、まさにブラック企業。一方で、外交交渉において相手に100対0で勝っても長い目で見て勝ちとは言えないというセリフも印象的でした。ただその意図って伝わってるのかなぁ。
【以下ネタバレあり】


魚雷が残ってるのに潜水艦が体当たりしてくるとか、戦艦相手にハープーンじゃなくて、自分も相手の射程圏内に入らなくてはならない主砲を使うとか、相手からすると戦略の意図が読めなくて逆に恐怖じゃないかと思ったのでした。
本田翼の最後のまとめは本当に蛇足で要らないと思うのですが、彼女が聞きたかった「空母は必要ですか」に対する私の回答は「要らない」です。高い割に彼らの戦い方では宝の持ち腐れ。米軍とはそもそも戦い方が違うのだから、搭載兵器の威力よりも自衛官の命を守ると同時に相手にクリティカルなダメージを与えないような護衛艦を建造し、それに合わせた艦隊編成を考えるべき。
Hiroe

Hiroe