たちくるみ

母さんがどんなに僕を嫌いでものたちくるみのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

太賀さんのお芝居が気になって鑑賞しました。

とても切ないお話で終始胸が痛くなりました。
これが実話をもとにしているということが何より辛く、何度も泣いてしまいました。
太賀さん持つ人間的な明るさがこの役と合っていてとても自然体でありながら不自由な感じが画面越しから伝わってきました。

そして吉田羊さんのお芝居すごすぎる、圧倒されます本当に嫌いになりかけた。笑
あのキッチンで何回もビンタするシーンは本当に生々しくて忘れられないお芝居だと思います。
いやあ、化学反応というかリアルな感情の高まりが見えて心を持っていかれました。

あと技術的な面で言うと展開するときのカメラワークが印象的でした。
過去と現在の時間軸の往復の際、回転するような手法を取っていること、また物語において大切なシーンの際に役者の表情に寄ることで目線や表情筋の収縮、目の潤みや涙がよく見え観客が感情移入しやすくなっている。そこにプラスして太賀さん、吉田羊さんなどの実力派俳優の演技でより効果的に映像が作られているように感じました。

心痛いけど自分がこうならないためにも観ておくべき作品だと思いました。この役を演じた俳優の2人、そしてこの物語のもとになった方、それぞれの勇気と強さでできている素敵な作品だと思います。
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